青年ピアニストとピアノの中に住んでいる鼠の少女です。鼠少女がドロワーズ一丁なのは、鼠なので人間の服を着るのが嫌いな様子。背景は鍵盤のつもりです。
ひさしぶりに読者登録が増えました。登録ありがとうございます!
データを探していたら、思ったより時間がかかり、更新が遅れました…。すみません。
今回はプレリュード完結編です!
電車から降りる二人。しかしそこは元の世界ではなく、暗い空間に扉が一つあるだけだった。「僕の元いた世界じゃないんだけど?」と、アレンが言うと「何かと何かを繋ぐ、それが扉。扉の外が君の元いた世界なんだよ」とルシルが言う。「そうか、じゃあ行こう」アレンは一歩踏み出したが、ルシルは動かなかった。
「…?ルシル?」
「僕はこの世界で生きている。君はむこうの世界で生きている。君とは生きてる世界が違うから、僕は一緒に行けない。ここでお別れだよ」
握手を交わすとアレンは扉を開ける。
扉を抜け、元の世界に帰って来たアレン。
「おかえり」と青年が言う。
「曲を聞いてくれてありがとう」青年はそう言うと帽子をとり、アレンの頭にのせる。初めて見た青年の顔はルシルと同じ真紅の瞳だった。青年は帽子をアレンにあずけたまま立ち去ってしまう。
後々気付いたことだが、青年の帽子の内側には銀色の糸で「ルシル」という名前が刺繍されていた。
*
終わりです。一番人気のキャラクターはルシル兎バージョンです。老若男女にうけました。製作中にPCがよく機嫌を損ねてデータ消してしまったので、PCの前で何度も奇声をあげた苦い思い出がありますね(苦笑)。進行状況は悪くなかったのですが、自分でも何で絵本なのに長い話になったんだろう…と自問自答もしました。あと紙の値段が思ったより嵩みましたね…。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。コメント、ブックマ、感想、☆いただけてとても嬉しいです^^皆様本当にありがとうございます!
プレリュードその2。絵本で前回の続きになります。
時間の止まった街は錆び付いたようなセピア色をしている。時間を動かす方法を探し街中をウロウロする二人。「止まった時間を動かすには、時間の流れる空間を作ればいいんじゃないかな」とルシルが思いつく。
アレンが時間の流れを感じるのは曲を奏でる時。多少の不安もあったが、他に方法も思いつかないので、時計塔の前でアコーディオンを弾き歌う。
カチ…ゴーン・ゴーン・ゴーン…
「「動いた!?」」二人は同時に叫んだ。
時計が動き15時の鐘が鳴る。セピア色の街は色を塗られたように元の姿を取り戻した。
電車に乗って元の世界へ帰る二人。背景は実際の地下鉄の写真を加工して使ってます。
今回は真ん中まで。次回後編をアップします。
前回アップした絵本は内容をのせないつもりでしたが、数名の方々がストーリーが気になるという意見をいただいたので、アップすることにしました。絵本といってもやたら長いストーリーになってしまってるうえ、挿絵が多すぎるので簡略化します。
家の近くの広場であるアコーディオン弾きの青年に出会う少年・アレン。自分もアコーディオンを弾くのが好きなので青年の演奏に聞き入っている。青年は言う「この曲を聞く時は溺れないように気をつけること」わけもわからないまま曲を聴いていると視界がぼやけだす。
曲を聞いてるうちに水の中にいるような感覚を覚え、アレンは沈んでいく。
目が覚めると知らない所にいた。白兎・ルシルに出会い、元いた世界に戻る方法を探す。
元いた世界に戻るには街にある鉄道に乗れば帰れるとわかる。しかし時間が15:00少し前で時間が止まってしまっている。電車の発車時刻は15:00で出発ができないと車掌が言う。
とりあえず、前半までです。