プレリュードその2。絵本で前回の続きになります。
時間の止まった街は錆び付いたようなセピア色をしている。時間を動かす方法を探し街中をウロウロする二人。「止まった時間を動かすには、時間の流れる空間を作ればいいんじゃないかな」とルシルが思いつく。
アレンが時間の流れを感じるのは曲を奏でる時。多少の不安もあったが、他に方法も思いつかないので、時計塔の前でアコーディオンを弾き歌う。
カチ…ゴーン・ゴーン・ゴーン…
「「動いた!?」」二人は同時に叫んだ。
時計が動き15時の鐘が鳴る。セピア色の街は色を塗られたように元の姿を取り戻した。
電車に乗って元の世界へ帰る二人。背景は実際の地下鉄の写真を加工して使ってます。
今回は真ん中まで。次回後編をアップします。